トリニティ・コンサルタンツの多田 欣司です。
今年になって、マスコミでも話題になった地図です。
今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率(全国) – 地震調査研究推進本部
黄色が確立が低く、濃い赤になるほど確率が高い
ご覧のように、岡山県北部が全国で最も確率の低い場所に含まれています。
確かに、岡山県は原発からも遠く、大きな台風に直撃されることも稀で
日本で最も晴れの日が多く(天気が良い)、安全な県だといわれています。
しかし、こんなデータをご存じでしょうか? o
○ 震度4以上(岡山)の地震表(明治35年以降)
発生年月日 |
震 度 |
被 害 |
震央地名
(地震名) |
規模
(M) |
明.38.6.2
(1905) |
岡山4 |
被害なし |
安芸灘
(芸予地震) |
6.7 |
明.42.8.14
(1909) |
岡山4 |
建物その他に若干の被害あり
ただし人的被害なし |
滋賀県北東部
(姉川地震) |
6.8 |
明.42.11.10
(1909) |
岡山5 |
県南部,特に都窪郡撫川町で被害大
死者2人,建物全・半壊 6戸
ひさし・壁破損 29戸等 |
宮崎県北部 |
7.6 |
昭.2.3.7
(1927) |
岡山4 |
県南部で家屋の小破損・屋根瓦の墜落20数件
煉瓦煙突の上部破損(上道郡平井村) |
京都府北部
(北丹後地震) |
7.3 |
昭.9.1.9
(1934) |
岡山4 |
県南部を中心に強く揺れ吉備郡庭瀬町では壁に亀
裂を生じ土壁が倒壊した程度で県下全般に大きな
被害なし |
徳島県西部 |
5.6 |
昭.13.1.2
(1938) |
岡山3
(新見4) |
伯備線神代駅近傍で岩石40~50個落下,貨車・家
屋破損,下熊谷の小貯水池堤防決壊 |
岡山県北西部 |
5.5 |
昭.18.9.1
(1943) |
岡山5 |
北東部県境付近で小規模な山崩れ,がれ崩れ,地
割れ,落石等あり
(被害については,どちらの地震によるか判別で
きない) |
鳥取県東部
(鳥取地震) |
7.2 |
昭.18.9.10
(1943) |
岡山4 |
鳥取県沖
(鳥取地震余震) |
6.0 |
昭.21.12.21
(1946) |
岡山4
〔西大寺6〕 |
県南部,特に児島湾北岸,高梁川下流域の新生地
の被害が甚大であった。
死者 52人,負傷者 157人
建物全壊 1,200戸,建物半壊 2,346戸
その他堤防・道路の損壊多し |
紀伊半島沖
(南海地震) |
8.0 |
昭.27.7.18
(1952) |
岡山4 |
被害なし |
奈良県中部
(吉野地震) |
6.8 |
昭.43.8.6
(1968) |
岡山4 |
被害なし |
愛媛県西岸 |
6.6 |
平.7.1.17
(1995) |
岡山4
津山4 |
負傷者1人 |
淡路島
(兵庫県南部地震) |
7.2 |
平.12.10.6(2000) |
新見・哲多
大佐・美甘
落合 5強
19市町村
5弱
39市町村
4 |
震源に近い阿新・真庭地方及び岡山市の軟弱地盤
地域を中心に被害が多かった。重傷5人、軽傷1
3人、住家全壊7棟、住家半壊31棟、住家一部
破損943棟、その他水道被害、道路被害多し |
鳥取県西部(鳥取県西部地震) |
7.3 |
平.13.3.24
(2001) |
26市町村
4 |
軽傷1人、住家一部破損18棟 |
安 芸 灘
(芸予地震) |
6.7 |
岡山県における地震、津波の記録-岡山防災ナビ○ 津波の記録
1946年(昭和21年12月21日04時19分)南海道地震(M=8.0)
県下の津波の余波は,最高潮が1メートル以下で被害はほとんどなかった。
○岡山測候所の面する旭川では,06時から10時まで2回,津波により相当の急流となって逆流したた
め小舟の運行は中止された。10時10分には津波の高さ0.4メートルを観測した。
○三蟠港では,当時変潮で引き潮,満ち潮が交互に起り,青土が潮と共に吹き上がり土手が作られた
という。
○児島湾干拓地では,0.6メートルくらい増しやや経って引き,再び前より少ないが満ちてきた |
震度4以上の地震が過去110年間に14回起こっています。(8年に一回の確率)
2001年から14年経過しています。いつ起きてもおかしくないタイミングです。
高度成長時代からの土地開発に伴い、県南部の地盤の柔らかい処に多くの住宅が建設されています。
昭和21年の南海地震を上回る被害が容易に予想されます。
家族同士や周りの知人と「もしもの時」についてシュミレーションをしてみると有意義ですよ。